農家を訪ねて

農家を訪ねて

vol.06 リンゴ

長野県のリンゴの産地の中でも最北端に位置する中野市。
標高が高く寒暖差があることから色付きがよく、見栄えのするリンゴは贈答用などでも多くの引き合いがあります。

取材日:2022年10月4日

中野市でリンゴを栽培する「傳田果樹園」を、飯山中央市場 青果部の萩原が訪ねました。

高地の寒暖差が生む良質のリンゴ

傳田果樹園を営むのは、傳田友久さんと妻の玲子さんとそのご両親。傳田さん一家とは、かれこれ30年ほどのお付き合いになります。中野市でも先駆けてリンゴの栽培を始めた農家で、樹齢60年を超える木もあるそうです。9カ所にも及ぶ2ヘクタールの畑からは、年間6000箱を出荷していただいています。

飯山中央市場とも距離が近く、シーズン中は毎日、新鮮なリンゴを出荷していただいています。寒暖差のある高地で育つ傳田さんのリンゴは、味だけでなく見栄えもよく多くの引き合いがあります。

リンゴ
リンゴ

盆明けから師走にかけて育つ8品種

この日、出荷の準備をしていたのは、濃い赤色とほど良い酸味が特徴の「秋映」。この他にも、お盆明けから「シナノレッド」の出荷が始まり、「シナノリップ」「津軽」と続き、「シナノスイート」「王林」「シナノゴールド」、12月の「フジ」まで全部で8品種。

甘みや酸味、色、歯ざわりなど、それぞれに特徴があります。

地道な手作業

リンゴの栽培で、特にこだわっていることを友久さんに聞きました。 「色付けには気を遣います。リンゴの周りの葉を摘んで日当たりを意識したり、色ムラがないようにリンゴを回したり。地道な手作業ですが、良いものを作るための工夫です」。

積雪が多い地域であることからその苦労もあります。雪が降るとその重みで枝が折れてしまうため、収穫はその前に終わらせなければなりません。気候の変化による難しさもあります。

「義父の農園を継いで18年になりますが、ここ数年は温暖化の影響を感じます。病害虫や台風の発生など、年々栽培が難しくなっています。無事に収穫できるかいつも気をもんでいます」。

リンゴ
リンゴ

農家さんの苦労に応えたい

「家族だけで農園を営んでいるので、営業活動にまでなかなか手が回らなくて。だから、ほぼ全量を飯山中央市場さんにお願いしています。おかげで作ることに集中できますよ」。

そのように苦労して作ったリンゴを私たちに任せていただいているので、なんとかそれに応えたい。長年この仕事をしていますが、品物に高値が付いて農家さんに還元できた時が一番嬉しいです。これからも農家さんと一緒に歩んでいきたいです。

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