農家を訪ねて

農家を訪ねて

vol.09 ネギ

北信州の肥沃な大地と冷涼な気候が育む、甘みが凝縮されたネギ。
生産者さんの丹精込めた栽培と試行錯誤の積み重ねが、
食卓のおいしさを支えています。

取材日:2025年4月24日

飯山市と木島平村の圃場でネギをつくる土屋さんを、飯山中央市場 野菜部の山本が訪ねました。

農業をしている親の姿を見て育った

飯山市で生まれ育った土屋さんに、農家を志した理由を聞きました。

「親が米を作っていて、子どもの頃から農業をしている姿を見ながら育ちました。自動車が好きで整備士を目指していましたが、高校3年生の時に農家をやろうと思い立ち、農業大学に進学しました。卒業後に新規就農して、今年で4シーズン目です」

農業をしている親の姿を見て育った
冷涼な飯山は、ネギの栽培適地

冷涼な飯山は、ネギの栽培適地

土屋さんが栽培品目にネギを選んだのは、機械化が進んでいる作物であること、飯山の気候・土に合っていることの二つの理由からだそうです。ネギの原産地は中国西部・中央アジアとされ、育成適温は15〜20℃。冷涼な飯山は栽培適地といえます。作付け面積も年々拡大し、現在は2町5反歩で栽培を行っています。

「高齢化で畑をやめる農家も多いので、耕作放棄地などを活用して圃場を広げていきたいと考えています。土作りには2、3年かかるので、ネギを栽培しながら畑の開拓をしています」

土作りにこだわり

圃場は飯山市内と木島平村の中山間部にあり、時期をずらして収穫ができるように苗を植えています。ハウスで種まきから苗が育つまで2、3カ月かかります。収穫時期は、7月から雪が降る前の10月頃まで。冬場は苗作りを中心に行っています。また、土作りにもこだわり、鶏ふんや魚由来の原料の有機肥料や微生物肥料を使用しているそうです。

土作りにこだわり
いいものにいい値段で応えたい

いいものにいい値段で応えたい

ネギづくりは毎日が試行錯誤だと土屋さんは話します。良質なネギをつくるため、県内外のネギ農家さんとSNSなどで交流し、見学に行ったり、情報交換をしたりもしているそうです。そんな土屋さんのつくるネギは、太くて甘みがたっぷりです。

「飯山中央市場さんは、いいものを作ればいい値段で買い取ってくれる。だから取引先は飯山中央市場さんがメインです」

飯山中央市場では主に関東方面に出荷し、その多くが大手スーパーに流通しています。 土屋さんがいいものを作ってくれるので、当社としてもできるだけいい値段で応えたい。生産者さんの努力に報いることができるよう、市場としても安定した取引を続けていきたいです。

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