農家を訪ねて

農家を訪ねて

vol.11 ネギ(Part2 収穫)

みずみずしさと甘さが自慢の一本ネギ。 その味の背景には、日々圃場に立ち続ける農家さんの情熱があります。

取材日:2025年7月29日

飯山中央市場 野菜部の山本が、収穫期を迎えたネギの圃場を再訪。農家の土屋さんに、今年のネギの出来や今後の目標などについて伺いました。

火山灰土と寒暖差が育てる、飯山のネギ

飯山市と木島平村の中山間部に複数の圃場を持つ土屋さん。苗はハウスで2〜3カ月かけて丁寧に育てられ、収穫期を迎えた今では、しっかりと成長しています。土屋さんが栽培しているのは、「大地の響き」と「夏扇パワー」の2品種。異なる品種で収穫時期をずらすことで、7月から10月まで安定した出荷を可能にしています。 「木島平の圃場は、栄養豊富な火山灰土壌で、寒暖差のある気候で品質の良いネギが育ちます。うちのネギは、みずみずしく甘みがのっているのが特徴です」

リンゴ

高温・病害への対応と収穫体制

今年は全国で記録的な猛暑が報じられていますが、長野県でも連日、厳しい暑さが続いています。高温や乾燥に強い品種を選んで植えているという土屋さんですが、暑さと少雨の影響は少なくないと話します。しかしながら複数の圃場で栽培することで、リスクを抑えつつ、現在は安定した収穫体制を整えています。 「一番気をもむのは天候、あとは病気ですね。雨が降らないとどうにもなりませんが、病気に関しては定期的な消毒で予防しています」

リンゴ

規模の拡大に向けた取り組み

農家の家庭に生まれ、農業を身近に感じながら育った土屋さん。就農4年目の今年は大型トラクターを導入し、規模の拡大に向けて取り組んでいます。土屋さんに今後の展望を伺いました。 「今の圃場は2町5反ですが、毎年少しずつ栽培面積を増やしていて、将来的には10町歩まで広げたいです。そのために、時間をかけて機械化と人手の確保を進めていきます。飯山は昔から農業が盛んな地域なので、地元の産業を次の世代につないでいきたいです」

リンゴ

市場から、飯山のネギを全国へ

私がネギを担当することになって、今年で2年目。北信地域の少数精鋭の農家さんに支えられながら、仕入れから売り先の開拓までを担っています。野菜の価格は天候の影響や需給のバランスによって大きく変動するため、一筋縄ではいきません。それでも農家さんの努力に応えるために、常に価格動向をチェックしながら、安定した取引ができるよう努力しています。今後は当市場に出荷してくれる農家さんを増やしながら、長野県のおいしいネギを全国に届けたいです。

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