長野県の北東に位置し、飯山市に隣接する木島平村。
地下からの湧水が豊富で、自然豊かな土地で育つキノコは、
みずみずしく食味が良いのが特長です。
木島平村でナメコを生産する「みらい」を、飯山中央市場 開発部の小林が訪ねました。
みらいさんはナメコ栽培専門の会社で、先代から栽培にこだわり、培養から発生、収穫、パッケージまでを自社で行っています。一株ごとにパッケージして出荷するものの他に、カットして洗ったものをパックする商品もあります。
私たちが取り引きさせていただいているのは、みらいさんの「大粒ナメコ」です。その特長は、しっかりとした食感と味が濃いこと。大粒に育てる方法を聞くと、生育用のボトルにキャップを付けて発生量を抑えることで、一つひとつの傘を大きく育てているそうです。また、栽培で一番重要なのは培養の過程だと、加藤社長は話します。
「培養は、キノコの発生量や品質、収量に直接影響を与えます。培養期間は70日くらいで、その後さらに発生から収穫まで約3週間かかります。その間も温度・湿度管理は欠かせません」
ナメコは独特のぬめりがあることから、機械化できない工程があるため、他のキノコに比べて生産する農家は多くはありません。また、東日本大震災をきっかけに生産をやめる工場もありました。最近では、光熱費や資材費の高騰もあり、担い手がいないキノコ農家の廃業も多くなっています。そんななかで、みらいさんはM&Aで事業を拡大。この15年で急成長し、現在は6つの工場で安定した生産を行っています。
当社でのナメコの主な出荷先は関西方面です。ナメコは冬場の需要が多く、生鮮野菜が多く出回る夏の時期は需要が下がる傾向にあります。飯山中央市場では、農家さんに安心して取引していただくために、年間を通して固定の単価で決まった量を仕入れる約束をしています。これからも二人三脚で北信州のおいしいナメコを全国に届けていきます。