農家を訪ねて

農家を訪ねて

vol.10 かきの木茸

きれいな水と空気があふれる中野市は、キノコ栽培の適地。
エノキタケの生産量は日本一、
ブナシメジ、エリンギも全国で15%以上のシェアを占めています。

取材日:2025年4月24日

中野市でかきの木茸を生産する「奥信濃キノコ工房」を、飯山中央市場 開発部の小林が訪ねました。

全国で唯一のかきの木茸の生産者

奥信濃キノコ工房では、かきの木茸の栽培を専門に手掛けています。かきの木茸は奥信濃キノコ工房の登録商法で、全国で生産しているのはこちらの工場だけです。社長の高木好和さんは、お父様が始めた工場を10年ほど前に引き継ぎました。

全国で唯一のかきの木茸の生産者
なにがあっても毎日キノコの様子を見に来る

なにがあっても毎日キノコの様子を見に来る

奥信濃キノコ工房では、種菌の植え付けから培養、発生、収穫、パッケージまでの一連の工程を自社で行っています。培養には25日間かかり、発生後も温度管理・湿度管理が重要だと高木社長は言います。

「キノコの出来は培養で決まります。発生後の温度や湿度の管理がうまくいかないと、キノコは枯れてしまう。だから夏場はクーラー、冬場はストーブで、育成室の温度を調整しているんです。なにがあっても必ず毎日キノコの様子を見に来ています」

天然種に最も近いキノコ

かきの木茸の特長は、そのシャキッとした歯ごたえのある食感。また、なめこのような独特のぬめりがあり、肉厚で旨味と香りがしっかりしていることです。かきの木茸はエノキタケの一種ですが、人工栽培されているキノコの中では、いちばん天然種に近いそうです。天然種は人工栽培が難しく、かきの木茸の栽培も一筋縄ではいかないそうですが、その分キノコ本来の味わいが楽しめます。特に天ぷらにすると、ふわっと香りが立っておいしいです。

天然種に最も近いキノコ
安定した取引で、農家さんに貢献したい

安定した取引で、農家さんに貢献したい

工場では一つ一つ丁寧に種菌の植え付けからパッケージまでを行い、当社のような卸業者だけでなく、小売店や飲食店などの多様なニーズに応えています。また、生食のほかに、なめたけ用の原料も栽培しています。これにより無駄のない生産が可能になるそうです。

飯山中央市場では、かきの木茸を主に関東方面の大手スーパーなどに卸しています。当社では年間通して安定的な金額で安定的な量を仕入れることで、生産者さんに貢献したいと考えています。

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